どうも骨次郎です。
今日のテーマは運動療法についてです。
整骨院・接骨院で働く柔整師は運動療法をするのか!?
運動療法についてですが、
そもそも運動療法ってなんですか?
という方に
運動療法とは?運動療法とは身体を動かすことによって身体機能の回復、症状の改善を目的におこなわれる運動を療法に用いたものです。
運動療法の目的
運動療法の目的は以下の通り
- 筋出力向上
- 柔軟性向上
- 関節可動域改善
- 心肺機能向上
- 脂質、糖代謝の改善
- ストレス発散
- 日常生活動作の維持・改善
- 疼痛緩和
- 生活習慣予防
などなど多くの目的があります。
整骨院・接骨院ではおこなわる運動療法の目的は
- 疼痛改善
- 関節可動域改善
- 柔軟性向上
- 筋出力向上
などがメインになると思います。
では実際に整骨院・接骨院では運動療法はおこなわれているのでしょうか!?
運動療法をおこなう整骨院・接骨院は2~3割!?
はい、運動療法は効果があるのですが整骨院・接骨院ではあまりおこなわれていないのが現状です。
もちろん外傷後のリハビリではおこなわない事はないと思いますが、整骨院・接骨院ではあまりおこなわることが少ないように感じます。、
運動療法をおこなっている院もありますが、ほとんどがマッサージや骨盤矯正、背骨矯正、ストレッチを中心におこなっているところが多いです。
整骨院・接骨院で運動療法があまりおこなわれない理由
ではなぜ整骨院・接骨院で運動療法があまりおこなわれないかと言うと
①柔道整復師は運動療法に対する知識が少ない
②運動療法をすると患者様が来なくなったりする
③マッサージを求める患者様が多い&時間がない
上記の理由で整骨院・接骨院では運動療法があまりおこなわれません。
順番に説明していきます。
①柔道整復師は運動療法に対す知識が少ない
についてですが
運動療法をおこなう際に運動療法をおこなって良いのか、やめた方がいいのか、様子をみるのが良いのかを判断する際に使われる基準はご存知でしょうか?
恐らく柔整の学校では習わないかもしれないですね、、
アンダーソン・土肥の基準
Ⅰ運動を行わないほうがよい場合
- 安静時脈拍数120/分以上
- 拡張期血圧120mmHg以上
- 収縮期血圧200mmHg以上
- 労作狭心症を現在有するもの
- 新鮮心筋梗塞1ヶ月以内のもの
- うっ血性心不全の所見の明らかなもの
- 心房細動以外の著しい不整脈
- 運動前、安静時にすでに動悸、息切れのあるもの
- 安静時脈拍数120/分以上
- 拡張期血圧120mmHg以上
- 収縮期血圧200mmHg以上
- 労作狭心症を現在有するもの
- 新鮮心筋梗塞1ヶ月以内のもの
- うっ血性心不全の所見の明らかなもの
- 心房細動以外の著しい不整脈
- 運動前、安静時にすでに動悸、息切れのあるもの
Ⅱ途中で運動を中止する場合
- 中等度の呼吸困難、めまい、嘔気、狭心痛などの出現
- 脈狛数が140/台を超えたとき
- 不整脈(期外収縮〉が1分間10回以上出現
- 頻脈性不整脈
- 徐脈の出現
- 収縮期血圧40mmHg以上 または拡張期血圧が20mmHg以上上昇したとき
Ⅲ運動を一時中止し、回復を待って再開する場合
- 脈拍数が運動前の30%以上増加したとき。ただし2分間の安静で10%以下にもどらぬ場合は中止するか、極めて軽労作のものにきりかえる
- 脈拍数が120/分を越えたとき
- 1分閲に10回以下の不整脈(期外収縮)出現
- 軽い動悸、息切れの出現
その他の注意
血尿の出現 喀痰量が増加している場合 体重が増加している場合
倦怠感がある場合 食欲不振時・空腹時 下肢の浮腫が増加している場合
僕はアンダーソン・土肥の分類Ⅰに
安全管理・推奨のためのガイドラインより
- 座位でめまい、冷や汗、嘔気等がある場合
- 安静時体温が38度以上
- 安静時酸素飽和度(SpO2)90%以下
を追加して考えています。
運動療法をおこなうには上記のような基準があります。
運動療法をおこなう場合はリスクがあります!
リスク管理をしっかりおこなわない場合、リスク管理の知識が無い場合は運動療法をおこなわない方がいいです。
リスク管理についてはまた記事を書きますので一緒に勉強しましょうね(^^♪
バイタルチェックをする際は道具が必要になるのでAmazonでそろえましょう
②運動療法をおこなうと患者様が来なくなる
これについては整骨院・接骨院ならではだと思います。
皆が同じではないですが、楽したいという患者様が多いです。
キツイことをしないで気持ちよく治して欲しいというのが患者さまの理想です。
症状によって運動療法で筋力を鍛えると良くなる方もいるのですが
整骨院・接骨院で運動療法をおこなうと来なくなる患者さまもいるので症状によって見極めと説明が必要ですね(^^;
③マッサージを求める患者様が多い&時間がない
整骨院・接骨院では慰安目的でマッサージをして欲しい方も一定数います。
そのような方に運動療法をするとマッサージしてくれよとなります。
②と同じような理由ですよね
また、施術時間が決められていたりするので運動療法をする時間がなかなか取れないので運動療法がおこなわれない理由もあります。
色々な理由はあると思います。
僕がはじめに働いていた院では運動療法は禁止されていました。
グループ院ではそういう院が多いのではないでしょうか!?
ただひとつ言えることは運動療法は必要です!
運動療法をしっかりおこなうことで症状が改善する患者さまは結構多いです。
院でおこなえない場合はホームエクササイズ指導をするなど工夫をして患者さまにセルフエクササイズができるようにするのがいいと思います。
最後に・・・・
実際マッサージだけでは治らない患者さまって結構いるんですよ
なので、手技治療と運動療法をおこなうことで整骨院・接骨院に行くと良くなるというイメージがつくようになるといいなと骨次郎は思っています。
運動療法の必要性をもう少し柔道整復師に広められたらと思いこの記事を書いてみました。
是非運動療法を勉強して施術に取り入れてみてください。